傾聴ってなんだろう?
傾聴とは「徹底的に相手の話しを相手の立場で聴く」ということです。
この「相手の立場で」がとても重要で、難しいところです。ただし、効果は絶大で、他人のストレスを開放する技術としては、とても身近で強力な技術です。
しかも、日常からこの傾聴のクセを付けると、“自分”のストレスも大幅に改善します。

もうちょっと詳しく!
2003年頃からビジネスシーン等で「人間力」が重要視されてきました。状況に応じて幅広く使えるため、ビジネス誌などで傾聴術は一種のトレンドとして扱われることもありました。でも本来はカウンセリングの技術です。
現代カウンセリングの父、米国の心理学者カール・ロジャースによって提唱され、カウンセリングのみではなく、ビジネス、福祉/教育現場等でも使われてきました。
ロジャースの3原則
1.共感的理解
相手の話を、相手の立場に立って、共感しながら理解しようとする
2.無条件の肯定的関心
相手の話しを善悪/好き嫌いの評価を入れずに聴く。なぜそのように考えたのか、背景に肯定的な関心を持つ。
3.自己一致
話がわかりにくいなどで自分が相手の気持ちを理解しにくい時は、そのままにせず、真意を確認する。わからないままでは自己一致しない。
傾聴の効果ってどんな感じ?
詳しく書くと
自分を表現することで、本来持ってる内なるたくましさや強さが蘇ってきます(傾聴される相手)
話すということは、最も身近な自己表現です。表現とは人間が持っている深い欲求です。なので、それが出来ない時の苦しみはとても大きなものです。このストレスは内部(自分)だけではなく、外部(他人)に対しても表出されます。
相手が自分のペースで少しずつでも話していけるようリードすることで、相手は楽になりはじめ、本来の強さやたくましさが息を吹き返しはじめます。
自分らしく成長する(傾聴される相手)
本来、自分を表現することは人間の成長には必要です。アダルトチルドレンは、様々な環境によって本来持っている表現を束縛されたため、ココロに大きな傷を持ってしまった状況です。その束縛は、自己を表現することで開放され、その人が本来持っている成長力が蘇ってきます。
《自己を束縛することで生じるストレス》
ストレスが自分に表出するときは、自己卑下、自信の喪失、自傷や自死にまで発展してしまいます。
ストレスが他人に表出するときは、相手への攻撃になり、怒りに変わります。それは個人での喧嘩、集団での対立、国どうしでの対立にまで発展します。単純に怒りを持っているだけで、自分の心身はわかりやすく傷がついていきますよねー。ココロもカラダも病気になります。
自分の周囲が穏やかになりストレスが減る(傾聴する自分)
日常から傾聴するクセを付けることで、コミュニケーションでのイライラやストレスを大幅に軽減できます。
そもそもコミュニケーションにおけるストレスは、考え方や常識等の食い違いによることが多く、相手の立場の視点が無いために、そのコミュニケーションが苦痛になります。
相手の立場になれば、普段はストレスを感じてしまうことも、理解できることでストレスを抱えずに済むことが出来ます。
ストレスがなくなることで、格段に毎日の生活が楽になるので、更に自分が穏やかになり、更に、周りの人たちからも、話を聞いたことに対する感謝の気持ちを持ってもらえることも増えます。

では、傾聴ってどうやるの??自分にできるかなー…
難しくとらえずに。職場や家族/友人などとの日常でも使えるので、ぜひ、取り組んでみてください。
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