何らかの病気、特に精神疾患系の場合、長期休職後の後の復職は、とても気持ちが重いですね。
早く仕事がしたい、と思えるほど回復していれば良いですが、実際は気持ちの焦りや環境からのプレッシャーなどから、万全の体調での復職はほぼ無いと思います。
とはいえ、17年度の調査ではうつ病での復職成功率は2割とのこと。さらに復職者の半数は退職をしています。
やはり、現状はとても厳しい。
自分の復職失敗の経験から当時考えていたことは、とにかく、ゆっくり短い時間から始めることでした。
復職の準備や復職後の注意点などがまとまった資料です
職場復帰、成功に向けて – 厚生労働省
復職失敗の経験
休職した会社での復職は、休職1年で勤務地を変えて、1日8時間の労働でしたが、1ヶ月持ちませんでした。強烈な恐怖感と不安感。全ての景色や空気さえ、恐怖の対象でした。
そんな状態で復職しなければ良い、と今では思いますが、当時は責任感やプライド、家庭の状況などからも、そんなこと言ってられないと感じていました。
その後、退職をし、身内の仕事を手伝いますが、やはりまともには働けません。
そして、場所を変え別な介護の仕事に付きましたが、やはり、うつ状態が強く、休みがちになり退職。
しばらく休んだ後、週1日2時間で働ける就労継続支援の利用を開始しました。
ここまでで、初めての休職から4年間経っています。そこでも8時間働くのに3年ほどかかりました。それでも、8時間労働はとても厳しい状況でした。
復職への重要な3つのココロ構え
その中で、自分も勉強をし、カウンセリングやモニタリング等、支援者として活動する中、復職する前のココロ構えで重要なことが3点ある、と考えるようになりました。
2.復職後はスロースタート
3.自分自身への評価を他人に委ねない
復職まで可能な限りゆっくり休む
自分もそうでしたが、ゆっくり長期間休むのは、気持ち的にけっこう難しいんです。最近は「焦ってはダメ」ということが社会全体に広まっていますが、でも、本人はやはり焦ってしまします。責任感が強い人こそメンタルを崩しやすいと言われますが、それだけじゃなく、やはりプライドも大きくありました。
でも、これらは、自分の体調やメンタルを観察してみれば、納得出来るはずなんですね。本当に不安や恐怖が渦巻く中で、復帰ができるはず無かったんです。
さらに金銭的に、自分が働かないと厳しい、と感じてしまう状況もありましたが、そこは徹底的に見直しすべきでした。自治体の相談支援などにも相談できたんですね。なんらかの解決があるはずなんです。
当時はそこまで考えられなかったんですが、不安があっても「働きたい」って思えるくらいに回復させてから復職って考えられると良かったです。
復職後はスロースタート
こちらは職場の環境や意識にもよりますが、私はスロースタートが出来る職場を新たに見つけられました。
これは、現在さまざまな職場が取り組んでいますね。ぜひ相談してみてくださいね。もし、あなたの職場が対応していなければ、対応してくれる新たな職場をオススメします。
自分自身への評価を他人に委ねない
これはとても手こずりますが、メンタルの不調で長期の休職していた人は、復帰しても他人からの評価を気にしてばかりになります。そして、それがまた過剰なストレスになります。
こちらが不調だと感じさせる時は、責任のある仕事は回ってこないし、気を使われます。それが自分を過小評価している、と感じることもありましたし、逆に、責任のある仕事が回ってくれば、今の自分に辛く大変な仕事を回してくる、分かってくれない、と考えてしまいました。
どんな状況でも、それをマイナスに受け取ってしまう脳の異常状態、それが、ストレスによるメンタルの不調なのです。
そうなると、誰も自分を認めてくれない、と感じます。自分への評価をすべて他人にゆだねてしまっています。
自分の評価を他人に委ねることは、自分の気持を自分でコントロールできないことです。全てが他人次第になります。自分の想像どおりに他人が常に自分を認めてくれるでしょうか?
それは、ありえないんです。そのうえ、自分の脳がネガティブを大量生産しているので、完全に自分を見失っている状態になっています。
それが原因で、復職が安定しそうなとき、何度もつまずきました。
なので、現在休職している方は、休職している時から、しっかりと自分で自分を認める練習をしてほしいんです。少しずつで良いです。自分の評価は自分でする。とても難しいんですが、そうしないと、苦しみから抜け出すことはできません。
まとめ
これらは、自分の経験と、携わってきたたくさんの人たちの復職経験から教えられたものです。
ぜひ、復職する前に、「自分の幸せとは」を深く深く内省してみてください。自分の幸せってなんだろう?ゆっくり考えられる時を見つけて、時間をかけて、何度も何度も考えてみてほしいです。
そこにしか答えは無いのです。そこをしっかり見据えて、復職に向けた準備をしてほしく思います。時間はかかって良いんですよ。



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