今日の名言をお届けします。今回は宮部みゆき氏の小説『龍は眠る』の登場人物、生駒悟郎の言葉です。
今日の名言
宮部みゆき氏の小説『龍は眠る』は、超能力を持つという少年達の苦悩とサスペンスの物語。彼らに出会い、共に事件に巻き込まれていく新聞記者、生駒悟郎の視点で書かれています。
信じる信じないの間で翻弄されながら、彼らの苦悩を目の当たりにしていく。そんな生駒が少年にかけた言葉が今回の名言です。
言われる方はたまったものじゃありません。だって、重荷は重いですもん!
私は10年以上のうつ病を経験しました。今でもひどい不安感に襲われます。経験してわかったのですが、うつ病は(他の病気などもそうだと思いますが)まるで超常現象のようです。ほんとはそうではないのでしょうが、経験している自分としてはそうとしか思えないのです。
信じられないほどの憂鬱感、巨大なハンマーで殴られたような不安(恐怖)感。ストレスに対し異常なほど弱くなり、取り乱しやすく、感情にブンブン揺さぶられ、今までの自分とはまるで違う。身体はだるく動けないのに、頭の中では警告信号の嵐、心はいつも「たすけてーーーーーーーーーー!!」、あまりにも今までの自分とは違う。
うーーー、重い、重すぎるよぉー…。なんでこんな病気を背負わせるの? はっきり言いますが、私はこんなもの背負えません。いやです。いややで! 神さま、一応はっきりと伝えておきます。背負えません。自慢できるほど背負えません。だって重荷は重いですから!
…と言いつつも。この名言を読むと、少し癒やされるのも事実です。どこかでそれを信じたいと思ってしまうのです。もっと言うと、私は、心のどこかで、こうなることを選んで生まれてきたのだろう、とさえ感じているのです。こういう経験をし、どう感じて、どうするのか。それを決めて、それを行うために生まれてきた…。以前、古〜い本(100年以上も前の出版!)で、そういう内容のものを読み、何気に「そうなのかもしれない!」って納得してしまったのです。
…………うーん、でも、だからと言って、やっぱり重荷はいやだ。背負いたくありません。重い。わーわーわーーー!!
だだをこねるのは良いことなので、だだをこねてみましたが、それだけでは苦しいままです。なので、こんなときはすべてを受け入れてみます。
ーー今はこういう状況で、それをどう感じているのか。それらを「良い」とか「悪い」とか判断せずに、ただ「そうなんだ」と納得してみる。もっと言えば「良い」とか「悪い」とか判断していてもいいので、ただ「そう判断しているんだなー」と客観視してみる。ただ見つめてみる。逆に「そう考えるよなー」なんて肯定もしてみる。出来事そのものや、相手がいるなら相手や、自分のダメな感じ方や考え方も、全て、ただ「そうだよなー」って受け入れてみる。
自分では認めにくいけど、自分だってそれなりに一生懸命生きているし、これからも、自分なりに一生懸命生きていくと思う(そうとしかできない)。やれることはやってみる、でも、やれないことはやれない。だから、なるようにしかならないだろう。なるようになって、いろいろ感じちゃって、もうだめ…とか弱音を吐きながら、でも、たぶんなんとかなるんだろう。
だって、今まで結局なんとかなったし、だから今生きてるんだし…。
そう思えると、気持ちがふわっと軽くなります。軽くなったら「あ、軽くなった」って喜んでみる、好きなことを考えてみる、それでいいんだって思ってみる。「気負わず、自分が思うように生きていこう、いろいろあっていいや」って思ってみる。
だって、それでいいのですから。
そうやって生きてみて、振り返ってみると、なんだかんだ言って、結局、重荷を背負えていたことに気がつくのでしょう。
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ひとつの名言にこだわり、記事を書いています。最近「ぼやき」になりがちで申し訳ありません。
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