【今日の名言】「深刻になることは必ずしも真実に近づくことと同義ではないと僕はうすうす感じとっていたからだ」ワタナベ(ノルウェイの森/村上春樹)

もう疲れた…
この記事は約6分で読めます。

今日の名言をお届けします。今回は小説「ノルウェイの森」の登場人物、ワタナベの言葉です。

スポンサーリンク

今日の名言

村上春樹氏の小説「ノルウェイの森」は、日本で有数の販売数を誇る小説。とても純粋で、とても悲しい小説だと感じました。

主人公のワタナベの心にできた傷は、とても大きなものだと思いますが、でも、意外とよくある、それほどめずらしい傷ではないのかもしれません。普通にありえそうな傷だからこそ、この小説の意味があるのかもしれませんね。本人も忘れていたくらいだし。

…なんて、抽象的に話を進めていても意味がありません。では、今日の名言はこちらです。

なにか問題を解決するために、すべてを深刻にとらえる必要はない、という意味だと思いますが、ちょっと別な角度から書きます。

「深刻」とは、ネガティブな影響の大きさのこと。心の問題です。では「真実」とは何でしょうか。現実? 事実? 事象? あいまいなものですが、これらのことだと思います。

心の問題である「深刻」は、「不安」「悲しみ」「怒り」などの感情に結びつけられます。なんらかの状況を深刻だと思い、不安になり、悲しみ、腹を立て、落ち込む。ときには、とても苦しい心境に陥り、心の病気になる…。

では「真実」の方は、どうでしょう。ある事態が起こったとします。どうやら事態(真実)は深刻だと判断します。どうしよう、気持ちが震える、苦しい…。

ちょっと待ってください。 事態は「事象」でしかありません深刻かどうかを判断したのは、私たちの頭であり、知識や価値観です。その判断に合わせ、気持ちが反応し、震え、苦しむのです。

その事態は、本当に深刻なのでしょうか? そもそも、本当に「真実」なのでしょうか? その知識や価値観は正しいのでしょうか?

同じ事態でも、なんでもないと判断する人は、気持ちは特に揺さぶられません。ふわふわっと乗り越える。ときには、上手に逃げます。

私は、なかなかの長期間、うつ病を体験したのですが、後半は、うつ状態より、不安に悩まされました。

パニック障害にはならなかったのですが、それでも、信じられないほど強い不安感です。それは、心の感覚というよりは、実態のある強い痛みのようなものです。

実際、仕事はできないので、収入や家庭の問題は深刻です。なのに、ある日、ふと不安が消えたのです。あれ、不安じゃない…。なにか、環境が変わったわけではなく、状況に変化はありません。なのに、不安じゃない…。なんとかなる、って思える…。

ということは、不安になるかどうかは、実際の現状とあまり関係ないのでは、と思うようになったのです。

その後、半日くらいで、またすぐに不安が戻ってきましたが、この経験のおかげで、不安に感じていることは、不安に感じずにもいられるんだ、と認識できるようになりました。さらに、その経験や感覚を思い出すと、不安がすっと引いていくようにもなったのです。

うつ病による不安感は「脳のエラー」です。だから強い。その強い不安感でさえも、物事の解釈(認知や感覚)で、ある程度解消されるのです(病気なので、すぐ復活しますが…)。

対処する必要がある事態は、もちろん、深刻にとらえ、対処すべきです。でも、私たちには、そうではないものにさえ、やたらと深刻になり、苦しむクセがあります。

深刻』だと解釈しているが、『深刻ではない』とも解釈できる」そこに気がつけば、本来必要ない苦しみから、多少なりとも開放されるのではないでしょうか

うーん、でも、こんなことを書いてる私は、いつも怒ってばかりだしなー…。いろいろ変に深刻にとらえるから、怒ってばかりなんだよなー…。偉そうに言う前に、自分をなんとかしなきゃ! ん〜、どうしよう…、なんとかできるかな…。不安だー………。あ、また不安になってるし…。あー、なんか、いろいろ、ごめんなさい…。

こちらは【今日の名言】カテゴリーです

【今日の名言】記事一覧

ひとつの名言にこだわり、記事を書いています。最近「ぼやき」になりがちで申し訳ありません。

コメント

広告

タイトルとURLをコピーしました