【今日の名言】『いいか、覚えておおき。自分の傷に、自分自身をのっとられてはならないよ』チェルミュラのおばば(裏庭/梨木香歩)

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今日の名言をお届けします。今回は小説「裏庭」の登場人物、チェルミュラのおばばの言葉です。

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今日の名言

梨木香歩さんの小説「裏庭」は、第1回 児童文学ファンタジー大賞の大賞を受賞(第28回(2022年現在)までの歴史上、大賞受賞小説はわずか2作品のみ!)。子供向けのロー・ファンタジー(現世界と異世界の概念があるもの)ですが、現代の親子関係のシビアな問題が描かれていて、なかなかの深みと重みがあります。

今回の名言は、その「裏庭」の主人公の照美が、異世界を旅する中で出会ったおばば3姉妹のうちのひとり、チェルミュラのおばばから言われた言葉です。

私は、自分の心の傷に自分自身が乗っ取られたために生じているものが、私たちの「苦しみ」の大半ではないか、と思います。そう考えると(そう考えなくても)、心の傷ってなかなかやっかい。もともと、心の傷自体が大きな苦しみによってできるものだし、その傷によって、その後も苦しんでしまうのですから、まさに、苦しみのオンパレード。

その苦しみが続いた末、患ってしまうのが心の病。限界を超えたストレスのせいで、脳に変質や異常が生じる。そして、それらが精神に強い悪影響をもたらす。そんな心の病を、あえて別な言い方にするなら「自分自身が心の傷に『のっとられた』状態。しかも『完全』に」だと言えるぞこれは、と長期うつ病経験者の私には思えるのです。

たしかに、私たちは、心の傷にかんたんに自分自身をのっとられます。心の傷は、心霊のように私たちに取り憑き、そして、蝕みます。……心の傷に引き寄せられたさまよえる心霊たちが、私たちに取り憑き、陰が共鳴し、闇が増殖します。そして、心を塞ぎ、心が淀み、夜、枕もとに見知らぬ女の霊が…。あっあれ? なんか、話が変わってる!

話を戻します。私たちをのっとる心の傷は、力が強いので、それに長く引きずられていると、ストレスの限界を超え、心の病になります。その苦しみはとても強く、やっかいなものです。

でも、やっかいだとはいえ、本来、心の傷とは、人が成長するために必要なもの、だと思うのです限界を超えないよう、心の傷に向き合うそれが、自分自身を知ることにつながる自分自身を知ることが、成長につながり、幸せへの道すじが見え始める

心の傷は幸せになるための道具。でも、私たちは道具に振り回されます。だから、振り回されちゃだめ。その「振り回されちゃだめ」を言いかえると、「自分の傷に自分自身を『のっとられたら』だめ!」

こう言いかえると、なんか気持ちが鼓舞されるというか、はっと気付かされるというか、そうだだめだぞ!って思えて、気持ちが引き締められるように感じませんか? あっあれ、もしかして、そう感じるのは私だけでしょうか…。ま、またひとりよがりに選んじゃったのかも…。なんか、いつも、ごめんなさい…。

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