本日の名言をお届けします。今回はアイリス・マードックの名言です。
『何もかもが変わっていく瞬間があります。今まで嘆いていたことが突然どうでもいいことに思えてくるのです』アイリス・マードック
身体的な障害、精神的な障害、それはとても苦しいものだと思います。そんな苦しい障害を乗り越えて、人に感動を与える人たちがいます。
2021年のパラリンピック、すばらしかったですねー。感動の嵐でした。 私も他のミーハーな人たちにもれず、人気の車いすバスケ、車いすラグビー、あとはボッチャに熱狂しました。中でも車いすの動きには魅了されました。 あんなふうに乗りこなせたら楽しいだろうなーって本気で思います…。
ということで、突然ですが、今回の名言です。名言の主はアイルランドの女流作家、アイリス・マードック。1919年、キリスト教の長老会派の両親のもとに生まれました。まだ性に対して開放的ではなかった時代、それに反して、恋愛や性に奔放だった自分の本質に気づき、悩み、苦しみます。そして、自分に忠実に生きることを決め、世間の倫理観を問う、背信的で重厚な世界感を小説にしていきました。後年になりアルツハイマーを患い、1999年、彼女を支え続けた夫の元で亡くなります。
では、彼女の名言がこちらです。
私自身、うつ病が長期化し、精神疾患のつらさを味わいました。他の人が普通にできることが、自分にはできなくなってしまった…。自分自身がかつて得意だったことさえもできない。普通に道を歩いている人さえ羨ましい…。何もできない自分にとって、世間的な常識というのは、とても恐ろしいものになりました。
たぶん、パラリンピックで活躍していた人たちも、アイリス・マードックさんも、そのような時期があったと思います。自分は普通ではない…。それは、私やパラリンピックの選手の方々には「障害」と呼ばれるもので、アイリスさんには「背信」と呼ばれるものでした。
ですが、パラリンピックで活躍していた人たちは、そんなことを感じさせません。苦しんだ時期は必ずあったはずですが、それを受け入れ、乗り越え、世界に感動を与えています。アイリスさんも、背信的な自分の本質を受け入れ、それを小説に昇華することで、世界に認められました。
私自身も、以前の自分に戻りたいと、もがいていた頃は、苦しさとくやしさに埋もれて悲しんでばかりでした。ある日、さまざまなことができなくなった今の自分を、そのまま受け入れようと心から思えた瞬間があり、そのときから、とても気持ちがラクになりました。自分にとって「普通」とは、実は自分には”重し”だったことに気づいたのです。振り返ると、幼い頃からそうだったようです。
その経験から、苦しみは、手放すべきものを教えてくれるものであり、そして、それはいつか手放せる、と思えるようになりました。
ひとつの名言にこだわり、記事を書いています。最近「ぼやき」になりがちで申し訳ありません。
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